陽気なイエスタデイ

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2009年 11月 14日

ニングル

「ニングル」とは、アイヌ語で「ニン」は「縮む」、
「グル」は「ひと」を意味し、アイヌの伝承における小人のことだ。

新婚当初、テレビを置かなかった。
入居した村営住宅で仲良くなったK氏宅へ二人して、
毎週「北の国から」だけ見せてもらいに行った。
まるで、小さいころ、ほとんどの家庭にテレビというものが
普及していなかった時代、近所でテレビを所有している家に、
子どもらが挙って見せてもらいに行ったのと同じように‥‥。

倉本聡・著「北の国から」はすべて本棚に並んでいる。
そのほかに購読した彼の著作数冊のなかに「ニングル」がある。
私はすっかりのめり込み、その存在そのものを信じて
疑わなかった。カミさんに小ばかにされても心のなかの
どこかに住んでいた。

UFOを見たという男を信じなくとも、
幽霊を見たという女を信じなくとも、
ガリレオ・ガリレイやコペルニクスが被害にあったと同じ
否定を加害者として他所者(よそもの)のように叩きつける
ことはしたくない。

この時季、雑キノコを求めて雑木林に足を踏み入れると、
ほんの数日前に散った落ち葉を踏みしめる私の足音以外に、
耳を澄ませば、小鳥たちのさえずりのなかに
-カサッ カサッ-と乾いた物音が微かに聞こえる。
それは足を止めると同時に聞こえなくなる。
私の行動を見張っているように‥‥。

木立の根元の影から何かに覗かれているような気配。
振り返ればヒョイっと隠れてしまう存在。

ひょっとしたらニングルかもしれない‥‥。

by don-viajero | 2009-11-14 13:36 | | Comments(2)
Commented by MASA at 2009-11-14 20:05 x
幽霊も、UFOも見ました!家の中で物を無くして、いくら探しても、見つからない時、「絶対、小さなブラックホールみたいなのがあって、そこに吸い込まれて、異次元に行った!」と、今でも真剣に思ってますが、ニングルの仕業かもっっ!
Commented by DON VIAJERO at 2009-11-14 20:53 x
私のなかでの「ニングル」さんは、
そんな雑多な世界にはいないと思いますよ!
「ニングル」さんに失礼ですよ!(笑)


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