陽気なイエスタデイ

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2010年 01月 30日

ポルトガル・Ⅲ 『教会』

静かに鳴り響く教会の鐘の音とともに目を覚ます。
-カラ~ン カラ~ン ‥ ‥ ー
ポルトで迎えた朝。
昨日に続き、重い雨粒が薄暗い夜明けの街を
靄らせている。

乾いた空気のなか、拡声器から突然響き渡る、
イスラム圏のアッザハーンのけたたましさとは
遥かに違い、ゆったりとした時間の流れと心を
癒してくれる音が、耳から穏やかに染み入ってくる。

風交じりの雨は、ジーパンの膝下まで濡らしてしまい、
始まったばかりの旅の高揚感を挫折させ、
心までか、折りたたみ傘の骨まで折れそうな勢いだ。

夕刻時、雨脚の弱まった街角。
少しでもそんな雨をしのぐ片隅で、粗末な毛布に
包(くる)まり、横たわったホームレスの老人。
その無精髭を生やし、目を閉じた姿は、
虚空を這うように死を迎えた父に重なった。
私は息を潜め、喉をすぼめ、首を縮めてじっと見ていた。

その夜、夢を見た。
すでに意識の無くなっていたはずの父が、突然立ち上がり、
ベッドの周りを静かに、ゆっくりとグル~リ、グル~リ
歩き回り、何やらブツブツと独り言を呟いている。

見学した教会の壁に掛かっていた「磔のイエス」や
「復活のイエス」の絵を観過ぎたせいだろうか‥‥。

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    ≪雨に咽ぶポルトの中心・リベルダーデ広場≫

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    ≪ボリャオン市場のおばちゃんと≫

by don-viajero | 2010-01-30 13:49 | Portugal | Comments(0)


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