陽気なイエスタデイ

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2010年 02月 08日

ポルトガル・Ⅸ 『Cabo da Roca』

この日を待っていた天気。この日のために与えられた快晴。
この日のためにユーラシアの果て、ポルトガルまでやってきた。

数日前から、夕方になればネット・カフェ(30分/€1)で天気の
チェック。受付のお兄ちゃんやお姉ちゃんたちと、顔馴染みに
なってしまった。夜空には、膨らみ始めた半月が煌々と
照り続け、ここ数日間の快晴を予感させてくれるような
夜の冷え込みだ。
明日の周遊チケットを購入するため、ロシオ駅へと行く。
この周遊券は「Bilhete Train & Bus」(€12)という、
ロシオ駅とシントラ駅間、カイス・ド・ソドレ駅と
カスカイス駅間の列車、シントラの街の周遊バス、そして、
ロカ岬をぐるっと回るバス路線が、自由に乗り放題の1日パスだ。
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当日は予想通り、どっ快晴。ロシオ駅を出発した列車は
40分ほどでシントラ駅に到着。周遊バスでムーアの城跡へ行く。
歩き回ること一時間。再び、降りたバス停でペーナ宮殿行きの
バスに乗り込む。
イスラム、ゴシック、ルネッサンス、マヌエルの様式を
ゴチャゴチャに寄せ集めたような奇妙奇天烈な宮殿だ。
テラスからは、リスボア市内はもとより、遠く平原の彼方、
テージョ河口とその川が注ぎ込む大西洋が一望に展開される。
ところが、宮殿を離れるころから、怪しい雲が出始めてきた。
周遊バスで街まで下り、王宮を見学している間に、空は
白みかけた厚い雲に覆われてしまい、不安が過る。
それでも、自身の「晴れ男」を信じつつ、遅い昼食を済ませ、
地元客に混じる数人の観光客らとともに、ロカ岬経由カスカイス
行きのバスに乗る。
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≪ムーア城跡からペーナ宮殿を望む≫

ロカ岬に着くころには、あの不安を振り払うかのように、
天空は、雲ひとつない真っ青な色が支配していた。
大西洋を望む断崖の突先まで、走って行った私を
待ち受けていたのは、爽やかな風なんて甘いもんではなく、
頬を突き刺すような、吹き荒れる寒風だった。

そんな、大西洋からの風を受けながら、様々な想いに
浸っていたときだ。ざわざわと大勢の人の声が、背中に
ぶつけられた。振り向くと、到着したばかりの大型観光バスから
吐き出される、老若男女の日本人団体。ここは彼らにとっては、
ただの観光ポイントでしかないのかも‥‥。

-いったい、俺の‥俺の‥「男のロマン」を
 どうしてくれるんだぁ~~~!!!-
そそくさと、記念写真だけ撮り終えた彼らが去ったあと、
目前に広がる大西洋に向かって大声で吼えた。
しかし、大自然を前にして、そんな咽ぶようなちっちゃな声は、
寒風とともに、荒波に飲み込まれいってしまい、あとに
残ったものは満足感のなかに去来するモヤモヤだけだった‥‥。
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by don-viajero | 2010-02-08 20:34 | Portugal | Comments(2)
Commented by riojiji at 2010-02-14 06:14 x
今回の旅で 一番行きたかった ロカ岬で・・
日本人団体旅行客に 遭遇・・・
最悪な場面でしたね(笑)
ロカ岬のある土地の名は 「サグレス」と言うのかしら?
沢木耕太郎の「深夜特急」に出てくる 岬の名は
「サン・ビセンテ」
ロカ岬とばっか思っていたのですが・・
Commented by DON VIAJERO at 2010-02-14 07:51 x
そう!深夜特急の岬「サン・ヴィセンテ」は
ユーラシアの最南西ということらしい。

今回、ロカ以外でも、数組の日本人団体との鉢合わせがあったが、ここまで来るとさすがに、チャイナパワーや
コレアンパワーには逢わなかったわ!
いまだ健在!Japan Powerやな!!!


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