陽気なイエスタデイ

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2010年 02月 24日

活字

ここに居て、ここに暮らしていればこそ思わぬこと。

毎朝、きちんと届く朝刊を食事前、ゆっくり読む。
それは、日常何気ない行動でもある。

かつて、若いころ旅をしたとき、今のように、インターネットで、
しかも、母国語で情報を得るなんて事は、容易ではなかった。
同じように旅する日本人が泊まる宿での情報交換だけ。
それでも、一週間以上、日本語を聞くことも、話すことも
ないなんて、ザラだった。日本人と見るや、喜んで近寄り
話しかけた。そう、あのころ、アジア人で旅をしているなんて、
日本人しかいなかった。たまに、それらしき人物が通ると、
「Are you a Japanese?」
「No, I'm a Singaporean.」なんて返された事もあった。

日本語の書かれた書物は、深井聰男著「アジアを歩く」の
文庫本を少しばかり大きくしたサイズで、たかだか225頁の
薄っぺらなガイドブックだけ。
日本語に飢えたときには、独り言で誤魔化していた。
しかし、活字だけはどうしようもない。とにかく、
毎日のように活字に飢えていた。

日本語新聞を見るには、在外公館まで足を運ばなければ
ならなかった。住所不定の旅人にとって、唯一、新鮮な
慣れ親しんだ日本語の手紙を受け取るには、それらの機関、
着付けで送ってもらうしかなかった。

今は、あのときのような長い旅ではないので、一冊か、二冊、
文庫本をお供にする。ちょっとした休息時、暑ければ、木陰の
ベンチで、寒ければ、陽だまりのベンチに腰を下ろし、開く。

周りから聞こえくる異国語はいつの間にか失せ、すべての文字が
自分に向く。言葉がすべて語りかけてくる。
日本語に溢れる場所に居たのでは味わえない、それらの意味が、
脳みそを駆け巡り、言葉の持つ深さがビンビン伝わってくる。

by don-viajero | 2010-02-24 20:01 | | Comments(2)
Commented at 2010-02-25 13:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by DON VIAJERO at 2010-02-25 19:56 x
youさん、こんばんは!youさんが誰だかわかりました!
(IPアドレスで・・・)そうでしたっけ?
酔えば、すべて忘れてしまう困った脳みそです!
ソウルで〇〇〇、ハードルが高いですね!
でも、みんなで美味しい食事を楽しむには、
最高ですよ!韓国料理は!
これからもヨロシク!!!


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