陽気なイエスタデイ

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2010年 04月 17日

秀作・凡作・駄作/Ⅰ

アマゾンから購入する格安の本のすべてが満足のいく
作品かというと、そうでもないものもたまにはある。
読者の「満足度」や書評を吟味して選ぶのだが‥‥。
ただ、書店で見かける帯の仰々しい宣伝文句に
煽られることだけはない。

5段階評価の「満足度」が1~5に散(ばら)けているのが、
一番頭を悩ます。それでも、かなり安いユーズド物なら、
-え~い!買っちゃえ!!!-
てな具合で「1‐Click」をEnterしてしまう。

伊坂幸太郎の『砂漠』。
彼のどの作品でも見られる、読み手をグイグイ引き込む
テンポの速い小気味よさがなく、事象を並び立てるのに
冗長とし、何度放り投げようと思ったことか。
並行して読んだ『ゴールデンスランバー』とは大違いだった。
こちらは全編を通して、脇役の森田森吾が口ずさむ
ポールの歌が、耳の奥から流れてくる、滑らかな
軽快さに心地よく酔わせてもらった。

その前は重松清の『疾走・上/下』。
彼の作風は結構重たいテーマを扱うのだが、これは読後、
どっすんと胸の奥に嫌な重みだけが残った。
「上」では彼を知っている者にとっても、面白いと
読み進んでいったのだが、「下」がいけない。
これでもか、これでもかと繰り返される、反吐が出るような、
性描写。全体を通して彼らしい作品なのだが、しつこく
現れるその場面がすべてを壊してしまった。
あの『その日のまえに』で落涙を禁じ得なかった作者とは、
悪い意味での隔世の感は否めない。

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*ABBEY ROAD/GOLDEN SLUMBERS

by don-viajero | 2010-04-17 21:26 | | Comments(2)
Commented by riojiji at 2010-04-18 07:37 x
重松清の『疾走・上/下』/・・・これは いかん!
そう 読んだ後、どす黒い嫌なものだけが残りましたね。
『ゴールデンスランバー』・・そうでっか!読んでみます(笑)ビートルズのそれを聞きながら・・
 
Commented by DON VIAJERO at 2010-04-18 08:16 x
そう・・・。
あの本読んだんだ・・・。
「繋がり」をテーマにした内容だったが、
あれほどまでにその場面を強調せずとも、
いい本になっていたと思うんですがね・・・。


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