陽気なイエスタデイ

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2010年 04月 19日

秀作・凡作・駄作/Ⅱ

毎朝、チェックする写真ブロガーがいる。
まったく見ず知らずの人だ。たまたま見つけたブログだった。
(ほぼ毎日更新している)開いた途端飛び込んでくるすばらしい
写真とともに、言葉少なに添える文章。
その彼が薦めていたのが宮部みゆきの『孤宿の人』。

宮部みゆき作品は、どちらかと云うと食わず嫌いだった。
以前紹介('08年・2月)した故・北林一光『ファントム・ピークス』
(第12回松本清張賞最終候補作品・応募時
『幻の山』)を絶賛していたのが、当時選考委員をしていた
宮部みゆきだった。このとき、彼女の作品を一度読んで
みようと思っていたのだが‥‥。

さて、その『孤宿の人・上/下』。
阿呆の「ほう」と名づけられ、数奇な運命に翻弄される
純真無垢な一人の少女の物語だ。
私自身、こんなにも長い時代物を読むこと自体
珍しいことで、振り返れば吉川英治の『宮本武蔵』以来では
なかろうか‥‥。
時代物を苦手とする者にも「上」は退屈させない展開で、
「下」で粛々と物語が終息へと向かう。「上」のしっかりした
下ごしらえがあってからこそ、成り立つストーリーだ。
この「上・下」一気に読み終え、不覚にもラストシーンでは
大泣きしてしまった‥‥。

昨年、安曇野市在住者・遠藤武文氏が受賞した
『江戸川乱歩賞』。受賞作の題名は『三十九条の過失』。
その作品を高く買っていた選考委員の一人、東野圭吾によって
改題されて出版された『プリズン・トリック』。これはかなり
興味があったのだが、アマゾンでの読者評価は燦々たる
ものである。安くなったら購入してみようと思っていたのだが
やめた。

読者すべてに支持される作品と云うものはかなり難しい。
それぞれの作品を読んだ者が秀作だと思えば秀作であり、
駄作だと思えば駄作になるのだろうけど‥‥。一介の読者が
駄作だと決めつけてしまうのがおこがましいのなら、
それは失敗作と云ったほうが正しいのかもしれない。

これからも、私自身が秀作と思える作品に巡り合える
ことを楽しみにしよう‥‥。

by don-viajero | 2010-04-19 20:29 | | Comments(0)


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