陽気なイエスタデイ

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2010年 09月 08日

悪人

いったい、誰が『悪人』で、何が『悪人』なのだろうか?

日常茶飯事のごとく『悪人』が新聞紙上を賑わせている。
なかには『極悪人』と叫んでもいいような事例もある。

殺人を犯し、逃げ惑う若者が『悪人』なのか?
殺されても仕方なかった女が『悪人』なのか?
彼をそのような境遇に貶(おとし)めた両親なのか?
はたまた彼を取り巻く社会がか?

昨日、カナダのモントリオール世界映画祭に日本から
出品されていた『悪人』(李相日監督)でヒロイン?を
演じた深津絵里が最優秀女優賞を受賞したニュースが
流れていた。私自身、彼女のことはほとんど知らない。

芥川賞作家・吉田修一著『悪人』を読み終えたのは
今年の春先だった。「ヒロイン?」としたのは、作中の
光代がはたしてヒロインと断定してよいものか、疑問が
残るからだ。そして読後思ったことは、
-何故、この作品がベストセラーになったんだろうか?-
不思議でたまらなかった。
時系列に繰り返される登場人物の描写。それは最終章に
近づくにつれ、目まぐるしく次々と移ってゆく。
文章自体それほど褒められるものでもないし、人に
薦められるような代物ではなかった。

作者が映像を意識した作品を書き上げるのか?
それとも、映像に関わる者たちの脚本力の無さが、
安易に映像化に走らせるのか‥‥?

昔から言い尽くされたことではあるが、原作を読んでから
映像を観るか?観たあとに読むか?
多分、私はどちらでもないだろう‥‥。

それは原作のなかで逢える登場人物は私だけのものであり、
それらに優るものがないと思うからであろう‥‥。
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by don-viajero | 2010-09-08 19:55 | | Comments(0)


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