陽気なイエスタデイ

donviajero.exblog.jp
ブログトップ
2010年 12月 26日

2010年「この3冊」

「国民読書年」として幕を開けた2010年。
盆前までの勢いなら、年間100冊は軽く読破すると思って
いたのだが、それ以降仕事も忙しくなり、寸暇を惜しんでの
キューバ関係の資料集めに翻弄され、終わってみれば
(まだ数日残してはいるが‥‥)、ここ何年かで一番少なく、
50冊をようやく越えたぐらいだった。

年末恒例の毎日新聞・書評執筆人たちが選ぶ「この3冊」は、
昨年の『1Q84』のように誰一人かぶる作品はなかった。
私は新刊本に関してはよほどでない限り手にせず、もっぱら
アマゾンの「ユーズド」購入読者だから、そこに読んだもの
などあろうはずはない。

さて、今年度私が選ぶ「この3冊」。
一冊目は、宮部みゆき『孤宿の人・上/下』
いまさら説明は要らないだろう。

二冊目。伊坂幸太郎『グラスホッパー』。
当時、著者自身が「今まで書いた小説のなかで一番達成感が
あった」と言わしめた殺し屋小説だ。すでにこの本に続く
殺し屋小説『マリアビートル』が未読のまま棚に置かれている。

三冊目。重松清作品の涙腺からじわじわと湧き出たものが、
いまにも零れ落ちそうに瞼のなかに溜まってしまうような
物語もたくさん読んだ。春先には道尾秀介『鬼の跫音』の
怖くて、背中にゾクっとする冷たいものが走る六篇からなる
ホラー短編集や、『ラットマン』や『シャドウ』etc。氏のどの
作品も伏線の張り方がとても秀逸で、映画『スティング』の
ようなどんでん返しがあり、すべてが繋がったとき、騙されたと
気付かされるものばかりだ‥‥。う~悩む!(笑)
あえて選ぶとすれば荻原浩『誘拐ラプソディ』であろうか?
氏の作品は以前、重いテーマの若年性アルツハイマーを扱った
『明日の記憶』以来だ。
借金を重ねた挙句雇い主を殴り、車を奪い、所持金が底を
尽き、様々な自殺方法を考えていた主人公「伊達秀吉」。
そこへ家出をして、飛び込んできた「伝助」坊や。誘拐を
思い立ったものの、その子の父親たるや表の顔は実業家、
裏はヤクザの親分。対立するチャイニーズマフィアや警察が
絡み合うが、立派な犯罪小説なのに死人が一人も出ない
ユーモア小説。私のなかでは注目の作家の一人だ。
いまは、最近出版された『砂の王国・上/下』を、安くなったら
購入しようと企んでいる。

by don-viajero | 2010-12-26 17:33 | | Comments(0)


<< 断捨離      Xmas >>