陽気なイエスタデイ

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2012年 01月 22日

超短編小説 『宇宙人』

「ねぇ‥あたし宇宙人‥拾ってきちゃった!」
「ほんとうかよ‥?!」
「その前に‥信じてくれる‥?あたしの言ってることを‥」
「信じるも何も‥とにかくどこにいるんだ!その宇宙人‥」
「この小さな箱の中よ‥」
「そんなちっちゃな箱の中にか‥?早く見せてくれ!」
「見せてあげるから‥ほんとうに宇宙人なのよ!」
「わかった、わかった。お前のこと信じるよ!」
「じゃぁ、開けるわよ!」
「なっ!なっ!ナメクジじゃないか!」
「違うわよ!宇宙人よ!‥やっぱり信じてくれないんだ‥」
「いや、待て‥百歩譲って‥いやいや千歩譲って‥
 どうしてこのナメクジが宇宙人なんだ‥?」
「だって‥あたしお話ししたんだもん!」
「このナメクジが喋ったのか‥?日本語で‥??」
「違うよ!テレパシーだよ!」
「だったら‥ナメクジ‥じゃなかった宇宙人に俺と
 会話するように言ってくれよ!」
「ほらほら‥信じてないからアンテナ引っ込めちゃったじゃない!」
「アンテナじゃなくてツノだろう‥。
 で‥このナメクジ宇宙人、なんて言ったんだ?」
「生れた星に帰りたいんだって!」
「どうやって地球に来たんだよ!?」
「昨日、すごい雷があったでしょ‥あのとき稲光に乗って来たんだって‥」
「だったら、お前が見つけた場所に戻してあげれば‥?
 きっと、仲間が迎えに来てくれるさ!」
「そうね‥!でも信じてくれた‥???」
「宇宙人に言ってくれ!いい奴に拾われてよかったね!って。
 お前って‥夢があっていいね!可愛いよ!大好きだ!!!」
「あっ!ねぇねぇ見て!宇宙人アンテナ出したよ!」

by don-viajero | 2012-01-22 13:26 | 超短編小説 | Comments(0)


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