陽気なイエスタデイ

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2012年 07月 05日

大人になってから

還暦を目の前にして思うことではあるが、これだけ歳を
重ねてきた“大人”になると、いつしか“大人”として
認められるようになり、しかも自分自身“大人”であると
自覚してきたはずの過ぎ去ってきた日々が、何故か幼く
見えてきてしまう‥‥。

ましてや遥か昔の子どものころの事など、ずっとずっと
手の届かないところに遠ざかってゆくような気がする。

-ときどき、わたしの中で千人の小人たちがいっせいに
  足ぶみをはじめる。その足音が心臓に響くと、体中の血が
  ぶくぶくと泡を吐くみたいに、熱いものがこみあげてきて
  抑えきれなくて、わたしはいつもちょっとだけ震える。

  なにかしたくてたまらない。じっとしていられない。
  海があったらすぐにでも泳ぎだすだろう。
  山があったら登るだろう。
  ただまっすぐな道だけでもいい。わたしは走りだす。
  なんでもよかった。-
『宇宙のみなしご』(森絵都著)の冒頭の文章だ。

“大人”になってゆくってことは、自分の中にいる小人の数が
少しずつ減ってゆくことかもしれない‥‥。

「山があれば山を観る 雨の日は雨を聴く」山頭火作。
これが“大人”の境地なのかも‥‥???

by don-viajero | 2012-07-05 19:37 | エッセー | Comments(0)


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