2012年 07月 09日
それが夕立の前兆であるかのように、隙間なく雲に 覆われた空は、じわじわと厚みを増し、生ぬるい風が ヒューっと通り抜けた瞬間、堰を切ったように、ほんの 十数分だけあたりかまわず叩きつけるような雨粒を、 バシャバシャ落とした。 その後、カァーと照りつける太陽が顔を出し、東山全体を 覆い被せたような幅の広い虹がかかり(カメラを取りに 行っている間に薄くなってしまった)、大地ばかりでなく、 森や家々の屋根、濡れたものすべてから湯気をモクモクと 立ち昇らせ、東の空には、いつものあの暑い夏の記憶を 思い起こさせるに充分な夏雲が浮かんでいた‥‥。
by don-viajero
| 2012-07-09 19:40
| エッセー
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