陽気なイエスタデイ

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2013年 07月 06日

『ぼくが愛したゴウスト』

「愛した」シリーズ、第4弾(笑)。今回は香りや料理ではなく、
本の紹介だ。
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打海 文三(うちうみ ぶんぞう)著

題名から想像すれば、少年(ぼく)と幽霊(ゴウスト)との
友情を描いたファンタジー本のように思えるが、そんな
物語ではない。

伊坂幸太郎著『3652』のなかで、何度も出てくる著者の一押し
推薦作家であり、作品でもある。

駅のプラットホームで人身事故に遭遇した一人の少年が、
怖いもの見たさに覗き込もうしたとき、ダークスーツの
若い男に「ぼうず、見るな」と制止された。その時間を境に
二人だけが異次元の世界に入り込んでしまった。

少年が家に帰ると、自分以外の人間がどことなく今までと違う
ことに気付く。それは何かが腐ったような、イオウの匂いを
発している家族や友人。ほどなくして、人身事故があった駅で
会った若い男が接近してくる。やがてその世界では家族も含め、
全ての人間に「こころ」がないことを知る。しかもお尻には‥‥。

物語はハッピーでもアンハッピーでもなく、元の世界に戻れるか
戻れないのかでもなく、不思議な結末を迎える‥‥。

by don-viajero | 2013-07-06 19:57 | | Comments(0)


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