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陽気なイエスタデイ

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2013年 11月 10日

短篇小説

普通のそれぞれが独立した物語を織り成す短篇集なら、
ページを閉じてしばらく積読状態でも、何の差し障りも
ないが、これが一話、一話関連した短篇連作となれば、
そうはいかない。一つの物語が終われば、そこには余韻が
漂い、いとも容易く次の章へと誘(いざな)う。

短篇小説_f0140209_14214977.jpg

『そこに薔薇があった』打海文三著。
これは連作短篇集だ。最後の第七話を読み終えてしまうには、
あまりにも口惜しくて、あえてページを捲らなかった。

大風が赤や黄色の木の葉を撒き散らす音を聴き、雨が降り
始めた日曜。ホットウィスキー片手に、第一話に出てきた
女性が、再び登場した最終章「美しい年齢」を静かに読み終え、
本を置いた。

-薔薇をもとめてきたのではないが、そこに薔薇があった-

※ホットウィスキー
  ティーパック、シナモン、クローブ、砂糖、ウィスキー、湯

by don-viajero | 2013-11-10 14:25 | | Comments(0)


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