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陽気なイエスタデイ

donviajero.exblog.jp
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2007年 06月 26日

過日、仕事先で物凄い蝶の群れに出会った。
その日は雨上がりの晴天。
小石が敷き詰められた庭には、水分補給をする為に
集まった、大量のテングチョウ。近くに寄ると夥しい数の乱舞。
そして、暫くすると、何事もなかったように、地面に素早く
舞い降りる。まさに、光彩陸離たる光景だった。

昔、蝶を少しばかり齧った。所謂、夏休みの一研究。
このテングチョウ、大きさはモンシロチョウを一回り
小さくしたぐらいで、食草はエノキ・榎の葉だ。日本全国に
分布する。なるほど近くには、百年以上は経つと思われる
榎の木が聳え立っていた。それでも、これだけの大群を
目の当りにするのは、生まれて初めてであった。
テングという名の通り、鼻っ面が長い。寧ろ、馬面に近い。
この蝶は、これから盛夏に入ると休眠し、秋に再び行動する。
しかも、成蝶のまま冬眠して、翌年、飛び回るという、
不思議な蝶なのだ。

一昨年、我が家の裏で、コスモスに止まっている、
見たこともないタテハチョウを発見した。早速、家に飛び込み
図鑑(昆虫生態図鑑・昭和39年4月27日発行)で調べた。
『ツマグロヒョウモン』生息区域:本州南西部・四・九・南西諸島

この図鑑は、忘れもしない。小学五年の時、本屋の前で、
通行人など憚らず、大の字になって、ワンワン泣き叫んだ
挙句、親に買ってもらった代物だ。

その夜、今でも蝶に詳しい友人に、写真を添えてメールした。
ところが、彼からの返事は
「今では、この辺りでも珍しくなくなっているよ!」
ガックリ!すっかり興奮も冷めてしまった。

地球温暖化は確実に進行している。
蝶_f0140209_939937.jpg

           ツマグロヒョウモン

by don-viajero | 2007-06-26 20:10 | エッセー | Comments(0)


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