陽気なイエスタデイ

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2007年 07月 13日

ラマダン

イスラムの断食月のことである。

日の出から日没まで一切の食物を摂らない。勿論、水もだ。
厳密には生唾も飲み込んではいけないらしい。
アルコールが許されているイスラム国でさえ、この期間は禁止。
街中で売られているアルコール類も仕舞い込まれてしまう。
レストランも日中は閉店休業。
ただし、外国人が利用する高級ホテルのレストランでは、
アルコールも食事も取ることができる。
しかし、そこで働くその国の人々は口にすることは出来ない。

モロッコに入って三日目、マラケシュ滞在中にラマダンに突入した。
まともな食事にありつけないので、朝食用の食材は、
前日買い込んで、ホテルの部屋で済ませた。
『郷に入っては郷に従え』
私もラマダンに入った。
日中は食事をしない。
しかし、ミネラルウォーターだけは常に持参はしていた。
途中、ワルザザード、エルフードでは雑貨屋でビールを手に入れる
ことができたのだが、それ以降、カサブランカに戻るまで
休肝日が続いた。

夕方、屋台の前では日没を待ちわびる人々でごった返す。
おそらく一番人が集まっている店が、最も美味しいハリラ*1)を
提供してくれるのであろう。
合図は拡声器から流れるアッザーン。
一瞬の沈黙のあと訪れる喧騒。
日々食事ができることに感謝して、まずはアツアツのハリラで
空っぽの胃袋を満たす。これが空腹には実に旨い!
シシカバブ、タジン*2)へと進み、彼らの夜は延々と続くのだ。

この期間、イスラム世界では確実に経済が停滞する。
ビジネスアワーも早く閉まるし、イライラが募って、
そこかしこで喧嘩が絶えない。
ただ、食料の需要自体は増えるらしい。
夜を徹して飲み食いするためだ。一種の食い溜めである。

摩訶不思議なイスラム。
日本で生活する我々には理解し難い世界なのだ。
だから面白い!

*1)ハリラ‥モロッコ版スープ。出汁は肉(魚)
      具は豆や野菜のみじんぎり
*2)タジン‥肉と野菜のシチューみたいなもの

by don-viajero | 2007-07-13 20:38 | Maroc | Comments(0)


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