陽気なイエスタデイ

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2007年 09月 06日

北の大地/Ⅰ

♪上野発の夜行列車 降りたときから 青森駅は雪の中
 北へ帰る人の群れは 誰も無口で 海鳴りだけを聞いている
 私も一人 連絡線に乗り 凍えそうな鴎見つめ 
 泣いていました あぁ津軽海峡・冬景色♪

3月初旬、山岳同人「餓鬼」の合宿(白馬・杓子双子尾根
3月2日~7日)を終え、翌日東京へ戻る。
アパートはすでに引き払っていたので友人宅に泊めてもらう。
翌朝、その足で一人上野駅へと向かった。
学生最後の学割を使っての旅だ。

目的は二つ。
一つはこの時期北の大地に接岸する流氷に乗ること。
しかも、素足に下駄でだ。
もう一つは根室に在住のS氏との再会。
彼とはインド・ヴァラナシの宿で逢い、その4日後アグラで偶然同宿し、
インドの奇祭『ホーリー』*1)を共に体験した仲である。

夜行列車ではなく、暖かな3月の陽光に包まれた朝を迎えた
上野発9:30発「特急・はつかり」に乗車。青森には夕刻6:30に着く。
青森駅はそこかしこに堆く積み上げられた雪の塊の中にあった。
深深と冷え込んだ駅に迎えに来てくれた友人の家に行き、
一泊世話になる。

翌日、小雪の舞う中を歩いて青森駅まで向かう。
初めての街をゆっくり観察する為である。

青森発9:30。奇遇にもそのときの船長が私と同じ苗字の
青函連絡船「津軽丸」。
海峡はまさにこの歌の通りだった。横殴りの冷たい雪がガラス越しに
叩きつけ、一度も甲板に出ることもなく函館着1:40。
先日、就航したばかりの「ナッチャンRera号」。
片道たったの1時間45分あまりで渡ってしまえば、こうした情緒など
無縁なことになってしまうことであろう。

初めて踏みしめた北の大地は吹雪の歓迎をしてくれた。
重い鈍色(にびいろ)の空から寸断なく舞い落ちる乾いた冷たい雪が
素足の上で次から次へと溶けていく‥‥。

*1)ホーリー‥ヒンドゥ教の三大祭りの一つ。
       毎年3月(ヒンドゥ暦のファルグナ月)の満月の日に
       行われる。春の訪れを祝い、早朝から色水などを
       掛け合う水掛祭り。

by don-viajero | 2007-09-06 20:49 | ◆旅/全般◆ | Comments(0)


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