陽気なイエスタデイ

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カテゴリ:Thai/Laos/Cambodia( 35 )


2008年 01月 23日

混沌

この喧騒はいったい何なのだろう?

ラワルピンディの雑多、オールドデリーの放尿後の乾いた匂い、
ホーチミンのバイクの嵐。
それらをすべて一緒くたにしたような街。

昼過ぎ、プノンペン国際空港に降り立った私は、
待ち構えていた若いバイタク屋(50ccのバイクタクシー)の
背に跨り中心街にあるセントラルマーケットを目指した。

かつて「東洋のパリ」「インドシナのオアシス」と称えられた街も、
1970年代からの内戦と社会主義政策の誕生で荒廃し、
一時はポルポトによってゴーストタウン化してしまった。

南中する太陽と熱風。車道も広い歩道もバイクと車と
若者たちの群れで溢れかえっている。その中から
時おり現れる物乞い。

宿も大きなスーパーもドル表示。安食堂でさえドル紙幣が
飛び交っている。明らかにドル中心の経済。
スーパーのレジに並んでいると、前のおばちゃんが開けた
大き目のバッグには驚くほど大量の現地リエル札。
その中に混じって入っている様々なドル札。
現金は自分で守るものなのか?
銀行も自国の通貨さえも信用されていないのだろうか?
ただ、私にとってありがたいのは、おそらくは酒税が課せられて
いないビールだ。しかもこんな所で見かけた
アサヒスーパードライ缶(350cc)が$0.5という安価で
売られていることだ。

今、再び息を吹き返した王都は急速な発展とともに
街なかを行き交う人と物でいっぱいだ。
いつの日か自国の通貨を信頼し、恒久的な平和を
喜び続ける彼らは、南国の強烈な日差しに負けないくらい
若いエネルギーに満ち溢れている。

              (プノンペンにて)

by don-viajero | 2008-01-23 19:02 | Thai/Laos/Cambodia | Comments(1)
2008年 01月 21日

癒しの国

日本では大寒だというのに、ここメコンの日中の
暑さは相変わらずだ。
ビエンチャンの街も私もグッタリ。

朝靄の中を定刻より15分遅れの6時45分にルアンパバーンの
バスターミナルを出発したエクスプレスバスは、
山の中をガーガー唸って登って行く。
しばらくすると、雲上の道を走り、眼下にはすばらしい
雲海が広がっていた。
時折、疎らな人家があるぐらいで、まるでひと気のない
八坂村を登ったり下ったりの繰り返しをその行程の
ほとんどの時間、8時間を費やしたのだった。

途中、わずかばかりの開けた村で休憩やランチタイムをとり、
広大なビエンチャン平原を更に1時間ほど走り、
午後4時少し前にはビエンチャンのバスターミナルに到着。

宿から数分歩くと目前には、乾期のためすべてを水で
埋め尽くされてはいない広大なメコン川。
広いところで対岸のタイまでは3kmはあると思われる。

屋台で焼き上がったエビ、ブタの焼き串、塩焼きの川魚を
つまみにビールを飲む。
一日の疲れを沈みゆく夕日とともに消し忘れさせてくれる。

世界を旅した多くの人たちが言う。
「人がいい」のはイエメン人とミャンマー人だそうだ。
一昨年、イエメンを訪れてみてこの言葉は確かにそうであった。

このラオス。たった一週間の急ぎ旅ではあったが、
私が接した人々はボルこともなく、ましてやつり銭を
誤魔化すことなどという不埒な者は一人としていなかった。
朝、誰とはなしに「サバイデー」(おはよう)と気軽に
声をかけてくる。
数多くの旅行者と接する彼らにしてそうなのだから、
「人がいい」人々が暮らす国の一つであろう。

もし、次回また訪れることができたなら北部方面を
ゆっくり旅したい「癒しの国・ラオス」である。

                 (ビエンチャンにて)

by don-viajero | 2008-01-21 16:23 | Thai/Laos/Cambodia | Comments(1)
2008年 01月 18日

メコン

乗合ボートは客が8人集まると静かなエンジン音を
響かせて、ゆったりと流れる川幅200mほどのメコンを
ゆっくりと対岸の国境・フェイサイに向かった。

遠い昔、今ではすっかり色褪せたセピア色の記憶のなかから、
トルコからイランへの国境越えが甦った。

こちらは同じ水の上といっても湖上である。
当時、アンカラ発テヘラン行の列車に乗り込んだ。
そのなかでも、同じコンパートメントに乗り合わせた
スペイン人の可愛らしい奥さんセーラ(何れ太っちょに
なるだろうとは思ったが‥‥)を連れ立った石橋さん。
そして小柄で陽気なアメリカ青年ヤングとの過ごした時間を
今でも鮮明に覚えている。
歌を唄ったり、トランプをしたりと楽しい列車旅であった。

たしか、テヘラン行の列車だけが乗客を乗せたまま
切り離され、巨大なフェリーに飲み込まれた。
出入国検査も列車内で済ませ、そのまま
イラン鉄道の軌道に乗ったのだった。

タイ出国もラオス入国も手数料を取られることもなく、
ましてや荷物検査などなく、あっさりと通過。
なんびともパスポートいう身分証明書だけで国境を
行き来できたらどんなにか気楽なことであろうか。

夕食はメコンを隔ててタイ側の低い山並みに沈む夕日を
眺められるレストランで摂った。
どこかオドオドしていて朴訥な従業員たち。

以前、某旅行会社に勤める知人から薦められて応募した
ODAに関する作文。
これに推挙されれば無料でラオスに行けるということで
投稿してみた。
どうせならODAを賛辞するのではなく、とことん批判したほうが
目に留まると思い、痛烈なものを送った。作文の最後に
「だからこそ、ODAの本当の姿を確かめたい‥‥」
というようなものであった。
しかしながら当然の如く没。
それ以来、訪れてみたい国の一つに加えられた。

ほんの20数年前では鎖国同然の状態であった社会主義国も
旧ソ連のペレストロイカ後、隣国ベトナム同様に市場経済化政策は
この国の人々にも変化の激流となって押し寄せたことであろう。

メコンの穏やかな流れだけが彼らを静かに見続けている。
彼方に沈む夕日を眺め、メコンの恵みに感謝するラオスの人々の姿は、
今も昔のままなのだろう。

                  (ルアンパバーンにて)

by don-viajero | 2008-01-18 22:14 | Thai/Laos/Cambodia | Comments(0)
2008年 01月 13日

欧米化

昨年訪れたベトナムではどこの街でも小さな雑貨屋が
軒を連ねていた。
小さな冷蔵庫にビールやジュース、ミネラルウォーターが
入って、駄菓子や日用品が所狭しと並べられていた。

ここカオサンではコンビニが幅を利かせている。
たった200mの通りに5店もひしめいているのだ。
ビンビンにクーラーの効いた店内は外人客でいつでも
溢れかえっている。
これでは昔ながらのおじいちゃん、おばあちゃんの店が
太刀打ちできるはずがない。
日本でもそうなったように、一抹の寂しさがあるものの
時代の流れであろう。
遅かれ早かれ、ベトナムでもこうした光景を目の当たりに
するのも遠い未来ではなかろう。

通りにはカフェテラスと化した西洋風のレストランが
早朝から開いている。夕方ともなれば西欧人で一杯だ。
しかし、一本隔てた裏通りには庶民的な地元食を
提供してくれる飯屋がたくさんある。
ビールもそういったレストランの半額だ。100Bもあれば
気持ちよく酔い、腹も十二分に膨らむ。

もちろん、私は好んでこちらの店を利用している。

*……1B≒3.3円
         (バンコクにて)

by don-viajero | 2008-01-13 16:29 | Thai/Laos/Cambodia | Comments(4)
2008年 01月 11日

メコンの国々

『微笑みの国』タイ・バンコクから「サワッディー!」

昨日、定刻に遅れること20分、17時50分に成田を発ったANA・915便。
2006年8月にオープンしたばかりのバンコク・スアンナプーム空港には
予定通り22時50分着。
スムーズにイミグレを抜け、表に出ると
ムッとする熱気がねっとりと全身を包み込んだ。

30数年前、旧国際空港のドンムアンに夜中トランジットとして、
タラップを降りたときの体感が甦った。

貧乏旅行の起点であるバンコク最大の安宿街「カオサン」に
着いたのは、乗客4人だけを乗せたエアーポートバスで
すでに夜中12時を過ぎていた。

どこの国でも若者たちはこんな真夜中でも元気である。
地元民、様々な国の旅人たちが屯している。
もちろん屋台もところ狭しと店を開いている。
予約しておいた宿もすぐに見つかりチェックイン。

これから本格的な旅が始まる。
バンコクを起点として、このインドシナを巡る旅も
私の「陽気なイエスタデイ」の一ページとして
加わることになるだろう。

                     (バンコクにて)

by don-viajero | 2008-01-11 09:29 | Thai/Laos/Cambodia | Comments(3)