カテゴリ:本( 73 )


2017年 04月 05日

終活

来年卒寿を迎えるというのに、元気に一人暮らしを
している母が、最近やけに終活に勤しんでいる‥‥。

先日も携帯から
「父さん(故人)の本棚と蔵書を片付けたいから、
 手伝いに来てくれ!」

父の蔵書といってもそんなに多くはない‥‥。
ただ、その題名の傾向を眺めていると、あることに
気付いた‥‥。

戦争を経験(南支まで出征)しているから、当然の如く
戦争関連本が並ぶなか、右翼思想的なものが数冊‥‥。

我が家での購読新聞はずっと毎日新聞だったが、後年
私が独立してから、なぜか父は〇経新聞に変えた‥‥。

そんな本のなかに紛れて、私の書棚にも並んでいる
滝田ゆう『落語劇場』の2冊の文庫本があった。

瞼をそぉ~っと落とせば、お気に入りのロッキングチェアに
背をもたれ静かに揺らし、ゆっくりとページを捲りながら、
笑みを浮かべた穏やかな父の顔が、ふっと現れた‥‥。
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by don-viajero | 2017-04-05 18:57 | | Comments(0)
2017年 03月 11日

『重力ピエロ』

『見るまえに跳べ』もう半世紀以上も前に書かれた、
大江健三郎氏による著作本である。この本の存在を知ったのは、
私はまだ中学生。学生運動が走り始めたばかりの時代だ‥‥。

学生時代、休学して世界一人旅を画していたころ、竹馬の友に
その話をしたところ、こう言われた‥‥。
「ほとんど知識がなくて跳ぶなんてことは、無謀だよ!
 “跳ぶまえに見よ”じゃないかな‥‥?」
「そりゃぁ、最低限の下調べだけはする。でも他人の経験論を
 参考にするつもりはない!この旅を、自分だけのものに
 するためにはね!ボクは“見るまえに跳べ”派だから‥‥!」

昨年のある日、娘から携帯メールが届いた‥‥。
「お父さん!“64”を映画館で観たよ!とても面白かったよ!
 本ある?あったら読ませて!」「Of Course ! 了解!」‥‥。

先日、無料の某ネット動画配信サイトで『重力ピエロ』を観た。
伊坂幸太郎氏の同名本は、数年前に読破している。
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やはり以前、伊坂幸太郎・著/大沢たかお主演『陽気なギャングが
地球を回す』の映像を観た。(両映画とも“鈴木京香”が出演‥‥)

作品を読んだあと映像を観るか?それとも映像を観てから作品を
読むか?当然、私は前者であるのだが‥‥。

by don-viajero | 2017-03-11 18:45 | | Comments(2)
2016年 06月 29日

新刊本

どこの誰かもわからぬような者がつけたであろう
手垢もない、そんな真っ新な新刊本を購入する
なんて、いったい、いつ以来のことだろう‥‥。

届いた本のページを開くと、そこは中古本から
微かに匂ってくるような消毒臭もまったくなく、
誰も足を踏み入れたことのない新雪のなかに、
ど~んと自ら飛び込んだような錯覚に陥り、素敵な
真新しい紙の匂いを辺りにまき散らす‥‥。
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-「希望荘」‥‥その部屋には絶望が住んでいた-
真新しい帯にはそう書かれていた‥‥。

前作「ペテロの葬送」を含む“杉村三郎シリーズ”の
第4弾というふれこみではあるが、以前のものは
「名もなき毒」を読んだだけだ‥‥。

もっとも、宮部みゆきの本を手にしたのは、2013年1月
下旬に「クロスファイアー上・下」を読破して以来だ。

Amazonギフトが1,600円以上貯まっていたので、
使った次第である。

by don-viajero | 2016-06-29 19:37 | | Comments(0)
2016年 04月 13日

本屋大賞

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2004年から始まったこの賞のコンセプトは
『全国書店員が選んだいちばん!売りたい本』だ。

今年度の受賞作は宮下奈都著『羊と鋼の森』。まだ読んでいない。

彼女の本は『遠くの声に耳を澄ませて』と『誰かが足りない』の
2冊だけ読破済みである。

なにぶん天邪鬼の私は、【芥川賞】や【直木賞】に選ばれた本は
滅多に読まないが、この賞だけには食指が動かされる。

2004年第一回から選ばれた上位10作からの読書歴を披露しよう。
(〇囲み数字は順位・敬称略)
‘04年/①『博士の愛した数式』小川洋子
   /②『クライマーズ・ハイ』横山秀夫
   /③『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎
   /④『永遠の出口』森絵都
   /⑤『重力ピエロ』伊坂幸太郎
‘05年/①『夜のピクニック』恩田陸
   /②『明日の記憶』荻原浩
   /⑤『チルドレン』伊坂幸太郎
‘06年/③『死神の精度』伊坂幸太郎
   /⑤『その日の前に』重松清
‘07年/④『週末のフール』伊坂幸太郎
   /⑥『鴨川ホルモー』万城目学
   /⑩『名もなき毒』宮部みゆき
‘08年/①『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎
   /④『悪人』吉田修一
   /⑩『カシオペアの丘で』重松清
‘09年/⑩『モダンタイムス』伊坂幸太郎
‘10年・’11年/0
‘12年/⑦『誰かが足りない』宮下奈都
‘13年/③『64』横山秀夫
‘14年・’15年/0

by don-viajero | 2016-04-13 19:32 | | Comments(0)
2015年 12月 20日

最後の無頼派

それほど多くない父の蔵書から、真新しかった『火垂るの墓』を
引っ張り出して読んだのは、高校生のころだった‥‥。
そして後年、古本屋で購入したのが滝田ゆうのものだった‥‥。

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新宿駅東側、南口を出て甲州街道の高架橋の階段を下りた
ところに、その居酒屋はあった‥‥。

『おばちゃんの店』
数人のおばちゃんたちが、白い割烹着を着て忙しなく働いていた。
この店に野坂がよく来るという噂を聞きつけて、何度かコップ酒を
煽りに行ったが、とうとう逢うことはなかった‥‥。

10日ほど前、最後の無頼派作家が逝ってしまった‥‥。

                                    合掌

by don-viajero | 2015-12-20 16:22 | | Comments(0)
2015年 11月 26日

新刊本

久し振りにユーズドではない新刊の単行本を購入した‥‥。
理由は簡単だ。Amazonのギフト券が1,500円分貯まったから。

「アドルフお坊ちゃん」シリーズも、もうアフォ臭くなってきた。
あの口八丁手八丁の御仁には呆れるばかりだ。

「国民の皆さんに丁寧に安保法制を説明していく」と言いながら、
法案が通ってから一度も実行していない。

三本の矢の検証もせずに新三本の矢だって?奴が口にする言葉は
すべてがただのアドバルーン発言の大嘘つき野郎じゃないか!

ところが、こんなボクの蟠(わだかま)りを代弁してくれている
本が出版されたのだ!島田雅彦著『虚人の星』
ちなみに、大っ嫌いな野球チームを『虚塵』って表記しているが‥‥。
氏の本は、今年『ニッチを探して』『暗黒寓話集』に次いで
3冊目である。

これは、まさに今読まなければ意味を持たない本なのだ!
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by don-viajero | 2015-11-26 18:38 | | Comments(0)
2015年 10月 18日

秋の夜長

釣瓶落としとはよく言ったものだ。
5時を過ぎるとあっという間に暗くなってしまう‥‥。
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気持の良い天候が続き、日中の穏やかな日差しが銀色に
輝くススキの穂を照らし、微風が赤や黄色に色づいた葉を
ゆりかごのように揺らしている。

そんな景色がいっぺんにして暗さを迎え長い夜に入る。

汗牛充棟といえるほどの蔵書はないが、行間に流れる季節の
匂いや音、息使いが様々に溢れている重松清著の連作本
「季節風・春」「季節風・夏」「季節風・秋」「季節風・冬」の
なかから「季節風・秋」を本棚から引っ張り出し、この秋の
夜長に合わせるように、昨夜から再読し始めた‥‥。

by don-viajero | 2015-10-18 18:32 | | Comments(0)
2015年 08月 27日

読書日和

何十日ぶりになるだろうか‥?本のページを開くなんて‥。

気持ちのいい涼風が、網戸越しにレースのカーテンを揺らす夜、
半分ほど読み終えて閉じたままにしていた、荻原浩氏の短編集
『家族写真』を手に取り、読み始めた‥‥。
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ホロリとさせ私の涙腺を緩ませた短編は、どこにでも転がって
いそうな、表題作を含めた7つの家族の物語だ。

氏の本を初めて読んだのは『明日の記憶』であり、最後に
読んだのは『砂の王国・上/下』以来だった。

涼しくなるにつれ、これからは読書量が右肩上がりで増えてゆく
ことだろう!

by don-viajero | 2015-08-27 19:12 | | Comments(0)
2015年 07月 12日

デンキブラン

北海道ばかりではない。ここ安曇野も夜になっても相当暑い!
昼間の暑さがなかなか冷めやらない寝苦しい夜、タブレットから
こんな記事を拾った。
「今夜、電車に揺られてデンキブラン」
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『寺島町奇譚』より

そして、久々に本棚から引っ張り出して、扇風機の生暖かい風を
受けながら、ベッドのなかで読み始めたのが滝田ゆうの『寺島町奇譚』

by don-viajero | 2015-07-12 23:00 | | Comments(0)
2015年 03月 02日

届いた本

昨年末以来、読んでみたかった島田雅彦著『暗黒寓話集』だ。
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AアンケートサイトとCアンケートサイトのポイントそれぞれ500Pを
アマゾンギフト券に交換し、使用可能日まで待っていた。結果、ユーズド
本を送料込み無料で手に入れることが出来た!

この本の『はじめに』では、こう書き始めている。
-いいたいことがいいにくくなる世の中に暮らしたいなどと思う人は
 おそらくいない。なのになぜ社会はそちらの方向へ向かってしまうのか?
 人の話を大人しく聞き、反論を控えてしまう人が多い中、声が大きい
 厚顔無恥な人の恫喝的主張ばかりが目立ってしまう。コトバには様々な
 活用法があるから、それをどう使おうが勝手ではあるけれども、隣国への
 憎悪をまき散らしたり、使い古された愛国、憂国の叫び、呟きを垂れ流す
 より、個々の妄想や回想を温め、孵化させる方が、まだこのふざけた
 世の中に清涼をもたらすことができる。‥‥-

そしてこの章ではこう綴り終えている。
-不愉快な現実を受け入られずに悶々とするよりは、その現実をとっとと
  受け入れて、もっとひどい現実への心構えをするべきなのである。
  とりわけ無知とヒステリーがはびこる斜陽の国では。-
2014年10月16日 ヴェネチアにて

誰のことを指し、私たちがそいつにどう対処してゆけばよいのか、指針を
示してくれているような気がした‥‥。

ページを捲ってゆくのが楽しみだ‥‥。        

by don-viajero | 2015-03-02 19:22 | | Comments(0)