2007年 08月 14日

お盆

お盆とは、先祖の霊があの世から帰ってきて家族と一緒に
楽しいひとときを過ごし、また帰っていくという日本古来の信仰に
基ずく行事である。仏教の『盂蘭盆会』(うらぼんえ)を略したもので
語源は梵語の『ウランバナ』で地獄の責め苦から救うという意味がある。

宣言通り(8月3日付)、迎え盆をしてきた。

私が幼い頃には、祖父の墓は実家から歩いて3分程の場所にあった。
周りの立派な墓石に囲まれるように、丸石に角材の墓標といった
粗末なものだった。
だからと言って、幼心にも恬(てん)として恥じはしなかった。

お参りを済ませると
-よっこらしょ-
決まって私が家まで祖父を背負っていくのが務めだった。
「お盆だけおじいちゃんと一緒なんだね」
なんて言ったかどうかは記憶にないのだが、
それらしい言葉は使ったのだろう。

墓前と同様、玄関先にも見ようには火の霊(たま)に似た樺を焚き、
快くご先祖様を迎える。
仏壇の前に置かれた座卓には胡瓜、茄子と割り箸で作った
馬と牛が飾られた。

ご先祖様は胡瓜の馬で急いでやってきて、
茄子の牛でゆっくり帰っていく。ということらしい。

はたして、泉下にいる私を背負ってくれるのは誰なのだろうか‥‥。
ご先祖様を丁重に扱ってくれるだろうか‥‥。
それとも背負う者が誰もいなかったりして‥‥。

# by don-viajero | 2007-08-14 08:01 | エッセー | Comments(0)