2009年 03月 15日
半世紀以上生きてこれば、楽しいこともあれば、 当然、悲しいことだってある。 楽しいことしか思い出せない人生なんて、 あろうはずがない。 自分で動いた結果、もたらされる運命。 自分が動かなくて、知らされた運命。 歩まずして捨ててきた分かれ道。 高校2年、春を感じ始めた暖かな3月のこと。 友人からスキーの誘いがあった。 残念ながら、その週の休日には予定があった。 次週なら一緒に行ける旨を告げ、誘いは断った。 そして、翌週行こうということになったのだが‥‥。 彼は一人で行った。 夜遅くになって、彼の母親から連絡があった。 ゲレンデのコースを外れ、立ち木にぶつかり、 即死したことを‥‥。 顔面グチャグチャだったことも‥‥。 何故、次の週まで待てなかったのか‥‥? 一緒に行っていれば‥‥? いろいろな思いが駆け巡った。 思い詰め、やりきれなさだけが残った。 おそらく、当時はかなり懊悩(おうのう)する日々が 続いたことであろう。 里の雪が消え、枝木の芽が膨らみ始めるこの時季、 40年も前の出来事が、今でも胸を 抉(えぐ)るような悲しみを持って沸いてくる‥‥。
by don-viajero
| 2009-03-15 19:40
| エッセー
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