2009年 07月 15日
この辺りの高校でも、夏休みを挟んで週末ごとに 各校の学園祭が催される。 私たちの時代、自分たちの高校ばかりでなく、 あちこち渡り歩いてのフォークダンスが 楽しみの一つだった。 輪になった男女が次々に入れ替わって踊るダンス。 『オクラホマミキサー』。 これが一番参加者が多く、輪は二重にも三重にもなる。 お目当ての女の子と手を繋ぐことができる 絶好のチャンスなのだ。 そうは言っても、その子との“触れ合い”が近づけば、 ドックン、ドックンと心臓は高鳴り、手の平にはジワリと 汗が滲み出してくる。 あと何人かで巡ってくるのに、途中で曲が終わってしまい、 悔しくて、悔しくて、切ない想いもした。 誰かが騒ぐ。 「もう一回やろう!アンコール!アンコール!!」 次第に呼応する声が大きくなる。心のなかで快哉を叫ぶ。 『マイムマイム』。 ♪マイム マイム マイム マイム マイム ベッサンソ♪ 掘り当てた井戸の周りで輪になって踊る、イスラエル民謡。 -水よ 水よ 喜ばしいことだ!- そんなことを夢みながら、そして何の恥じらいもなく、 元気よく大声を出して歌い、踊った『ジェンカ』。 ♪ Let's Kiss 頬寄せて Let's Kiss 目を閉じて Let's KIss 小鳥のように 唇を重ねよう Let's Kiss 照れないで Let's Kiss つつましく Let's Kiss 初めて触れる 君の唇 ラ~ラ ラ~ラ ラララ 初めてキスをする ラ~ラ ラ~ラ ラララ 踊ろよこれがジェンカ Let's Kiss 若者よ Let's Kiss 恋人よ Let's Kiss 愛するしるしだ 口づけに乾杯!♪ 梅雨も明け、青空の広がるなかを自在に形を変え、流れゆく雲。 流転のなかで、一瞬、一瞬白く光っている。 希望に満ち、常に白く輝きながら、変化を怖れない雲。 そんな雲たちのなかに、遠い、遠い昔、 すぐそこまで来ていた青春の夏、 期待に胸を膨らませていた、純な高校生たちがいた‥‥。
by don-viajero
| 2009-07-15 20:45
| エッセー
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