2010年 02月 02日
冷たく、重い雨に悩まされたポルトであったが、コインブラへ 向かう高速バスの車窓から、厚い雲間をこじ開けるように、 僅かに青い部分が顔を出し始めた。ほんの数分ではあったが、 ポルトガルで初めて見た青空だった。 快調に走る高速道路からは、これからしばらくの好天を約束 してくれるような予感さえ伺うことが出来た。 コインブラからアレンテージョ地方の内陸部を貫く高速道路を 快適に飛ばす高速バス(4.5H/€15.8)は、緩やかな起伏の 丘陵地帯を、コルク樫とオリーブの木々が行儀よく並び、 大地に広がる眩(まばゆ)い緑の芝を輝かせ、その景色を 両脇に流してゆく。 そんな緑の風景のなかにある、ローマ時代の城壁に囲まれた街、 それがエヴォラだ。ローマ、イスラム、キリスト教、それぞれの 時代を物語る建造物が、人々が暮らすひとつの城壁のなかに 混然と同居している。 ≪2~3世紀にかけてローマ人によって造られたディアナ神殿(ライトアップ)≫ ≪城壁の外へと続く水道橋≫ ここでの一番の見所は、サン・フランシスコ教会にある人骨堂だ。 いわゆるカタコンベ。ペルー・リマにある同名の教会の壁に、 無造作に詰め込められた2万5千体ものシャレコウベを観て以来だ。 他にも訪れる価値のあるものはたくさんあるが、半日もあれば ゆっくりと観て回れる。 ≪サン・フランシスコ教会の人骨堂・およそ五千体≫ 壁に埋め込まれた頭蓋骨のなかに吊るされた大人と子どもの人骨 計画では、この街を拠点に52km先のスペイン国境近くにある、 ポルトガルで最も美しい村のひとつに数えられるモンサラーシュへの 往復を考えていた。 日本でこの間のバス時刻表をネットで調べても、なかなかいい便が なかったので、現地であたってみるつもりでいた。しかし、、 インフォメーションで訊ねたところ、やはり、その日に帰れる バスはなく、インフォの隣にあるツァー会社が扱っていると 言う返答だった。そこで、その会社を訪れて訊いみたが、 今はオフシーズンで人が集まらないので、個人は扱わないという、 何ともつれない返事だった。 そのため、三日滞在予定のこの街を一泊で済ませ、その分、 リスボアに充てたのだった。 *:画像をクリックすれば大きくなります。
by don-viajero
| 2010-02-02 20:46
| Portugal
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