2007年 07月 22日
海抜0mのリマ・ホルヘチャベス空港から一時間余りのフライトで、 一気に標高3500mのクスコに降り立つ。 このくらいはヘッチャらと自信過剰の元山家の私ではあったのだが、 タラップを降り、歩き始めて数分も経たないうちに、突然胸がキューと 締め付けられる感覚に陥ってしまった。軽い高山病だろう。 どうにか喘ぎながらゲートを出るとアントニオ氏が 待ち構えていた‥‥。 リマの国内線搭乗口でクスコのホテル勧誘が二件あった。 そのうちの一つは候補として挙げていた宿だったので、 詳細を聞いた。 「シングルでトイレ、ホットシャワー、朝食込で$25です」 と小太りのインディオおばちゃんがパンフを見せながら説明してくれた。 「気に入ったら四泊するから一泊$20にしてくれないか?」 少しばかり渋ったが了解してくれた。 「空港にはホテルからアントニオという男が迎えに来ます」 と告げ、次の客を捕まえに行った。 10分前に離陸したアメリカーナ社の最新型機クスコ行は満員。 日本でこれを予約したのだが、すでに満杯だったので他機にした。 フォーセット社B737の旧型オンボロ機はたった一人の日本人を含め、 30人にも満たない乗客を乗せてクスコへと飛び立った。 -どうかアンデス山中なんぞに落っこちませんように‥‥- と祈らずにはいられないような代物だったのだ。 少しばかり日本語を話すアントニオ氏のボロ車でホテルに 着いた途端、早速、彼からツァーの誘いである。 差し出されたマテ・デ・コカ*1)を飲みながら、 「クスコ近郊半日、マチュピチュ日帰り往復(昼食なし)、 ピサック・オリャタインタンボ一日ツァー(昼食付)、合わせて $130ですが、どうですか?」 「まずは部屋を見せてくれ!気に入ったらこのホテルに決めるし、 シャワーを浴びて一休みしたい」 続けて、 「ツァーの話はそれからだ。二時間後にこのロビーで話そう」 矢継ぎ早に話しを進めようとする彼を制止して、 従業員の少女から部屋を案内される。 部屋の窓からは中庭でサッカーに興じる少年たちの歓声が 心地良く響いてくる。この宿、この部屋を決める。 手続きを済ませ、シャワーを浴び、ベッドに横になり 一時間ほど微睡む。 その後、街へ出て、アントニオ氏が提示した代金が妥当であるか 調べる。というよりは向こうから勧誘に来るのだ。 大方の言い値は$150前後。どう値切っても$130止まりであった。 約束の時間にロビーで待っていたアントニオ氏も言い値の$130から、 びた一文まけてはくれなかった。 明日はマチュピチュ、翌日の午後クスコ近郊、そして日曜には 市が開かれるピサック。前金として$100を渡し、残りはチェックアウト時 支払うこととして、交渉成立。 インディオの人々に紛れ、歩道での商売を見学、広場を散策。 早めの夕食をとる。 明朝のマチュピチュ行きが早いので、9時にはベッドに 潜り込んでしまう。 *1)マテ・デ・コカ‥コカの葉を煎じたお茶。高山病に効くらしい
by don-viajero
| 2007-07-22 13:31
| Peru/Bolivia
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