2008年 11月 22日
大人になって、どんなに気丈な人間でも、 幼いころは泣き虫だったに違いない。 かく言う私は大いに泣き虫だった。 親に叱られ、兄弟のいる者は兄や姉に泣かされたり、 友だちと喧嘩したり‥‥。 私も二つ離れた姉との喧嘩で、年下の特権で 大声をあげて泣きわめいたことだろう。 揺籃期においては、それが一種の自己主張なのかもしれない。 ‘ワンワン’泣かなくなったのは小学校の高学年に なってからだろうか? 若いころ、失恋をしても友に励まされ、 その涙は酒で誤魔化してきた。 そして、いつしか『時』が解決してくれた。 半世紀も生きてこれば、喜怒哀楽を抑える術(すべ)も 当然、具(そな)わってくる。 喜びの涙より悲しみの涙のほうが増えてくる。 避けることのできぬ身内や友との別れ。 本にしても、どちらかと言えば「清水義範」のような 抱腹絶倒ものを好んで読むのだが‥‥。 いままで、読んでいて涙する作品なんかなかったのに、 最近読んだ「重松清」にはポロっとさせられ、 目から涙がこぼれてしまった。 窓越しから見える安曇野の風景がにじんでゆれていた。 どうやら、歳を重ねるごとに涙腺がゆるくなってきたようだ。
by don-viajero
| 2008-11-22 20:19
| 本
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Comments(2)
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by
riojiji
at 2008-12-02 08:36
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ボロっとさせられる「重松清」、読んだことありませんが・・・
早速 アマゾンで注文しましたよ。 最近 俺が涙を流しながら読んだ本は 東野圭吾の「手紙」・・・ ほんと 歳を取る毎に 涙腺がゆるくなってきますね。
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DON VIAJERO
at 2008-12-02 20:19
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東野圭吾の作品は『〇〇小説』の類の短編物しか読んでません。
そういえば、私が彼の作品を読んでいたとき、カミさんも違う作品でしたが、読んでいたんですよ!以心伝心かな? 『手紙』読んでみます。 メールでも送ったんですが重松清はポロっとではなくボロボロでもなく、 本当はワーワーでした! |
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